2016.12.19 14:13
5年愛した「科捜研の女」と薄れていく相馬涼の感覚。
どーも。
おさだです。
まず、僕が「科捜研の女」という
歴史と根強い人気を持つこの作品に
登場させていただく機会を与えて頂けた事
そして「相馬涼」という男が
5年間も、この作品に必要として頂けた事
この軽薄で、チャラチャラしたキャラクターを
ご覧の皆さんになんとか受け入れて頂けた事
何より
僕を信じて、自由に芝居に挑戦させて頂ける環境を作って下さった制作、撮影スタッフの皆様に
本当に感謝の気持ちで一杯です。
僕自身も、8話が放送終了した時
やっと実感が湧きました。
同時に、スッと
相馬涼という男が
体から抜けて行く感覚がありました。
僕が創り上げた「相馬涼」という男は
本当に薄皮一枚が挟まっている、自分と非常に似ているようで異なる男。
僕がつくづく思っていたのは
「こいつみたいに正直に生きれたら、どんなに楽か」
というコンセプトが実はありました。
と言うのも
「悪気は無いが空気が読めない性格」とプロフィールに書かれていたんですが。
まず悩みました。
なぜなら、長田成哉という男は
ある程度空気が読めるからです。笑
その相談をおふくろにした時
「空気が読めるやつじゃないと、空気が読めない人の事は分からないから」と言われ
そこから「自分から仕事のスキルと最低限の礼節だけを装備して、その他を気にしなければいいんだ」という結論が出て
相馬涼と言う男が完成したのです。
毎年出演させて頂く度に持っていたテーマは
「前シーズンよりもチラッと垣間見える成長」
いつも頭の片隅に置きながらやっていきました
「髪型」は彼の遊び心の象徴で
手っ取り早いし、チャラチャラしてるなこいつと思ってもらうには1番効果的でした
だから、年々成長と共に落ち着かせていくのも
一つの狙いでした
もちろん、カチッとした長寿番組で
今までに無いタイプの雰囲気でしたので
「それは科捜研の髪型ではない」と言われる事もありましたが、ごめんなさい。僕は、無視しました。笑
でも本気で考えた結果だったのでそれを理解してくれた衣装部の方が「私は、長田くんが考えてして来た事やからそれに合わせて衣装も考えていくし、それでええと思うよ」と言ってくれたりと、結果的に役の為に我を通す事が出来る環境を頂けたなと思った瞬間、相馬涼の自由度が上がったんです。
もちろん上がったことによって、ハードルも徐々に上がり。笑
鑑定シーンでは、毎回何をやるか。
とても悩む日々でした。
今思えば、とても幸せな時間だったなと思います。
一つの役を5年間も出来ることは
なかなか無いし、この役は僕にとって「お気に入りのコート」のような存在だったので。
「相馬涼が抜けていった」
というのは
僕が彼に甘えてしまってきているなと
感じ出した頃があり、彼に成っていると
本当に楽しいし、心が常に踊っているんです。
大好きな仲間と一緒に仕事が出来て
困った時に頼りにしてもらえる
毎年そんな喜びを
彼で居ると味わえるし、楽しくて仕方ない。
そんな気分になれる男だったんです。
その気分を味わえるようになった時に
僕は「このままだと相馬涼の成長も、僕の成長も止まってしまいそうだな」と思いました。
だから
相馬涼はカナダに飛び立つ事を選んだ
僕はそう思っています。
前シーズンの打ち上げで
脚本家の戸田山さんに
「俺!爆弾解除したいです!!犯人と戦いたいです!」
そう言った事が
本当に現実にしてもらえて
しかも自分の花道になった。
制作陣の粋な計らいに心を打たれたし
本当に「もう思い残した事、やり残した事はなにもない!」と
思う程、相馬涼を生きさせてもらいました。
だからきっと、彼は僕から抜けていったのでしょう。
「お前、これから頑張れよ?」って言われた気がしています。
彼のおかげで、芝居で「ビビる」事が少なくなり、堂々としていられる様になった気がします。
マリコさんが
科捜研としての軸を相馬涼に教えてくれたように
僕にとっては、
相馬涼が。
この作品が。
京都太秦の撮影所が。
22歳のガキンチョだった僕に
役者としての軸を与えてくれた
そんな気がします。
気づけば27歳になっていましたが。とほほ。笑
沢山の物を搭載出来た今。
ここから長田成哉はさらに頑張りますので
皆様、これからも応援して頂けると嬉しいです
相馬涼、大好きだったぞ。
ありがとう。
また会おうね。
長くなりました。
また連絡します。
せーや。