鐘の音に24時間を支配されている厳格なカソリックの全寮制男子校で暮らす4人の生徒たち。
抑圧された環境の下、4人は夜中にこっそりベッドを抜け出し、読むことを禁じられているシェイクスピアの『ロミオとジュリエット』のリーディングを始める。
見つかってしまうのではないかという不安におびえながら、夢中になっていく少年たち。
ロミオ、ジュリエット、修道士ロレンス、乳母、ヴェローナ大公……。
たった4人で様々な登場人物を演じていくうちに、彼らは新たな自分たちを見つけていく。
- 原作「ロミオとジュリエット」あらすじ
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舞台は14世紀のイタリアの都市ヴェローナ。
この街では2つの名家が代々争いを続けていた。
モンタギュー家の一人息子ロミオは、気晴らしに忍び込んだ仇敵キャピュレット家の仮面舞踏会で当家の一人娘ジュリエットと出会い恋に落ち、次の日には親や友人たちにも秘密裏に婚礼を挙げる。
しかしその直後、両家従者の喧嘩に巻き込まれたロミオが、親友マキューシオを殺された怒りのままジュリエットの従兄ティボルトを殺してしまう。
お尋ね者となり他の街へ身を寄せるロミオ。そして追い打ちをかけるようにジュリエットは父から別の男との結婚を命じられる。
思い余ったジュリエットは修道士ロレンスに相談すると、ロレンスは42時間仮死状態になる薬を彼女に渡し、ジュリエットが死んだ事として周囲を欺き、2人を逃がす計画をたてる。しかし不運な行き違いでロレンスからの手紙はロミオに届かず、ジュリエットが死んだと思い込んだロミオは彼女の亡骸を前に毒をあおって自害してしまう。仮死状態から目覚めたジュリエットは死んだロミオを見て絶望し、短剣で自らを刺し命を絶った。
翌朝この惨劇を知った二人の親は両家の争いの代償を悔い、和解してこの争いに終止符を打った。
――たった5日間の悲恋の物語。